機械式駐車場の解体はどのような業者が行うもの?
機械式駐車場の解体(撤去・平面化)工事は、一般的な建物の解体工事とは異なるので、どんな業者さんにお願いしたらよいのか、分からないですよね。
機械式駐車場の解体には、機械設備と土木・建築の専門知識が求められます。そのため、専門業者や、関連するノウハウを持つ業者が行います。
1.機械式駐車場専門の解体・平面化業者
最も多く、専門性が高いのは、機械式駐車場の撤去や平面化を主要な事業としている業者です。
特徴:
・機械設備の構造や電気系統を熟知しているため、安全かつ効率的に解体できます。
・解体後の平面化(埋め戻し工法、鋼製平面化工法など)に関する複数の工法に対応できる技術力を持っています。
・マンションなどの大規模な撤去実績が多く、法的な手続きや管理組合との連携にも慣れています。
2.機械式駐車場メーカー・メンテナンス会社
もともと駐車場の製造やメンテナンスを行っていた業者が、解体・平面化サービスも提供しているケースです。
・メーカー系メンテナンス会社:
装置の構造を完全に把握しており、そのノウハウを活かして撤去やリノベーションを提案します。
・独立系メンテナンス会社:
特定のメーカーに縛られず、様々な機種のメンテナンスを行ってきた技術力を、解体・平面化工事にも応用しています。
・特徴:
装置のプロであるため、解体だけでなく、一部を残してリニューアルするなどの選択肢も提案できます。
3.機械器具設置工事業・土木工事業者
解体後の平面化の作業がメインとなる場合や、工事全体を請け負う場合に登場します。
・機械器具設置・解体工事業者:
建設業法上の「解体工事業」や「機械器具設置工事業」の許可を持ち、立体駐車場の組み立て・解体から土木工事まで幅広く手掛けている会社です。ピットの埋め戻し工事やスラブ化工事など、土木的な作業にも対応可能です。
・一般の解体工事業者:
機械部分の撤去は専門業者に依頼し、その後の土間打ちや舗装などの土木工事部分のみを請け負う場合もあります。
業者を選ぶ上での重要な確認ポイント
機械式駐車場の解体工事は、建設業法上「解体工事業」に該当するため、発注先が適切な解体業許可を持っているかを確認することが重要です。
また、工事内容の特性上、以下の点も確認しましょう。
・工法への対応力:
解体後の「埋め戻し工法」と「鋼製平面化工法」の両方、または少なくとも希望する工法の実績が豊富か。
・保険と保証:
工事中の事故に備えた請負業者保険への加入状況や、平面化後の保証内容が明確か。
・専門性:
機械設備と建築・土木の両方の知識を持つ専門スタッフがいるか。
機械式駐車場の解体業者について複数の専門業者から相見積もりを取り、提案内容や費用、実績を比較検討することが、失敗しないための鍵となります。