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機械式駐車場コラム

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機械式駐車場の再利用にはどんなものがありますか?

機械式駐車場の再利用方法として最も一般的なのは「平面化」です。平面化したあとのスペースは、その特性を活かした様々な用途への転用が可能です。

1. 駐車場としての再利用(改修・転用)

① 平面化(平置き駐車場への転用)
機械部分を撤去し、一般的な平置き駐車場として整備する方法です。維持管理費用が大幅に削減でき、ハイルーフ車や車体の大きい車も駐車可能になります。

・埋め戻し工法:
ピット(地下部分)に砕石や土砂を入れて舗装し、完全に平面化します。

・鋼製平面化工法:
ピットの上に鋼製の床板を設置します。工期が短く、将来的に再機械化しやすいという柔軟性があります。

② ハイルーフ車対応への改修
既存の機械式駐車場の一部を撤去・改修し、より車高の高いハイルーフ車専用の区画にすることで、現在の車のサイズニーズに対応し、稼働率を上げる方法です。

③ バイク置き場への転用
空き車室や平面化したスペースにバイクスタンドを設置し、バイク専用駐輪場に転用します。屋内のため、大切なバイクを雨風や盗難から守れるというメリットがあり、需要が見込めます。

2. 駐車場以外の用途への転用

機械式駐車場を解体・撤去した後のスペースや、ピット(地下部分)を活かして、居住者や近隣住民に役立つ施設に転用するケースが増えています。

④ トランクルーム(レンタル収納スペース)
空きスペースにユニット式倉庫を設置したり、ピット(地下空間)を活かしたりして、レンタル収納スペースとして貸し出す方法です。

・メリット:
マンション内であれば、住人の収納ニーズに応えることができ、外部に貸し出すことで収益も確保できます。

・ピット活用:
鋼製平面化工法で上部を駐車場として利用しつつ、地下ピット部分を倉庫やガレージとして活用する事例もあります(その際、スライドハッチや階段などの工夫が必要になります)。

これもなか便利ですね。

⑤ 駐輪場
空きスペースを、セキュリティ対策を施した駐輪スペースに転用します。特にマンションの場合、駐輪スペースが不足しがちであるため、住民の利便性向上につながります。

⑥ 緊急避難場所・防災拠点
特に自走式立体駐車場の場合、解体せずに緊急避難場所や救援物資の配送車両の発着場所として地域社会にアピールすることで、地域貢献に活用できます。

⑦ その他の活用
・カーシェアリングの基地:
一部のスペースをカーシェアリング事業者に提供する。

・電気自動車(EV)充電スペース:
平面化に伴い、EV充電設備を設置する。

これらの再利用法を選ぶ際は、駐車場附置義務(建物の規模に応じて確保しなければならない駐車台数)への影響や、管理組合の合意形成(特にマンションの場合)など、専門的な検討が必要となります。

施工会社の人にもよく相談して、再利用の方法を検討しましょう。

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